車いすで一人で外出した時に、坂や段差があるために大変遠回りをしたり、目的をあきらめなければならなかったことがある。ここで、誰かほんの1,2分車いすの介助してくれたなら目的を果たせたのにという苦い体験をもとに、また車いすを利用する高齢者を介助する人達のために、「車椅子操作の仕方」を多くの方に覚えてもらいたいと思い1997年2月にホームページを開設いたしました。
 「車椅子操作の仕方」だけでなく、車いす利用者自身が街へ出てもトイレに困らないように一覧表を作成したり、西日本を中心に車いすで観光できる名所あるいは車椅子用トイレなどを小生の体験をもとに「旅情報」のコーナーで紹介して来ました。お蔭様で多くの方々から激励・ご感想・情報のメールを頂きました。有難うございました。そして、「車椅子操作の仕方と旅情報」のホームページにアクセスして頂いた方々にお礼申し上げます。

 さて、今までは外出時のことばかり考えていたのですが、平成10年の厚生省「人口動態統計」によりますと、高齢者(65歳以上)の住宅にかかわる事故死は約7800人以上で、この人数はこの年の交通事故死者数を上まわっているということを知り驚いてしまいました。住宅内での溺死および溺水、同一平面上での転倒・転落、階段での転倒・転落、その他など高齢者にとって住宅内は危険がいっぱいのようです。 このような現状から、様々な身体の状態(高齢者、脳血管障害、パーキンソン病、慢性関節リウマチ、肢体不自由者、進行性疾患、脳性麻痺、視覚障害、聴覚言語障害、その他)に合わせた住環境について考え、場合によっては整備する必要があるとおおいに感じたしだいであります。このホームページで日本の住環境の問題点と整備の仕方なども掲載して行きたいと思っております。
 また、平成12年4月から施行された介護保険制度や高齢者福祉制度、障害者福祉制度とサービスが、住生活とどのようにかかわっているかについても情報を収集して掲載して行きたいと思っております。

 前述のような理由で、「車椅子操作の仕方」と「旅情報」に「住環境」のコーナーを加えて、今回新規に「Sennin住環境と旅情報」のホームページを開設したしだいであります。これからも宜しく応援してやってください。

◎ホームページの見方

○海外の方に日本の観光名所の写真を見て楽しんでもらおうと、地名だけでもと英語版を作成しております。

○日本語版について
 「車椅子操作と移動の仕方」、「住環境」(住環境と整備それにかかわるサービスと町角のバリアフリーの認識)、車椅子利用者のための「旅情報」、パソコンで遊ぼう「夢旅和」の部屋、そしてそれらの新着情報を掲載した「新着情報」の大きく5つのコーナーがあります。
 また、「伝言Q&A」のコーナーでは、不定期に自分の感想やら頂いたメールを掲載できる範囲で載せていきたいと思っております。

◎こんな願いをこめて、このホームページを作っています。
 車椅子で外出しても困らない
 安心して旅をエンジョイしたい
 障害を持たない人と、同じ空間を楽しみたい
 住環境を整備して、移動できる喜びや生きがいを感じてもらいたい 

◎観光地の施設や宿泊施設について 

 基本的にこのホームページで紹介しています観光地の施設や旅館・ホテル等について、自分自身が利用した設備や宿泊した施設であります。そして、機会があれば再度訪問したいと思っている観光地であったり宿泊したいと思っている旅館・ホテルであります。宿泊施設にはグレイドによって料金も違いますしサービスも異なるのは当然でありますが、ここでは車いすで玄関から部屋まで、そして部屋内での設備(ベッド周り・便所・洗面台・浴室等)などのハード面を重視しております。私自身が外出先や宿泊先で自由に車いすで動きたいと思っているからです。どんなに身体能力が低下した人であっても、自由に動ける空間及び設備が整備されている空間であることを望んでいるのではないかと思っております。
 
 観光地や宿泊の施設を紹介する時に、なるべくその施設のいいところを紹介したいと思っておりますが、人それぞれ身体能力が違いますので、バリアフリーに関しては現況を説明又は写真を掲載し各個人に利用可能かどうかを判断していただくようにしております。

 時々、このサイトに掲載されております施設についての問い合わせや苦情のメールを頂戴することがありますが、電話番号又はアドレスを掲載しておりますので、宿泊施設への予約や苦情はご本人にしてもらうようにしております。

 目的に応じて宿泊先を決める時に、グレイドによって料金も違いますしサービスも異なるわけですが、その宿泊施設の通常のサービスの範囲内で、高齢者・車いす利用者など身体能力の低下している人などに、気持ちの面でより気遣いのあるサービスを提供してくださればと望んでおります。

 

 車いす利用者の私が宿泊施設に求めるものは、まず宿泊施設内で自由に車いすで動けるスペースや設備があることは勿論ですが、部屋内においても車いすに対応したスペースと使い勝手が良い設備や配置になっていることを願っております。

 宿泊施設の立地条件が良く高級感があれば、利便性に優れより施設の雰囲気を楽しめるでしょうが、一番大切なことは車いすに対応しているかどうかであります。宿泊施設の部屋だけみれば、料金が高額な宿泊施設よりもリーズナブルな公共の宿泊施設の方が、車いすで動作しやすく過ごしやすいことがあります。高級な宿泊施設はすべてにおいて、リーズナブルな宿泊施設に勝っているとは限らないと思っています。

 それから、フロントはホテルの顔であると思っているのですが、この「sennin」のサイトで紹介している宿泊施設のフロントのスタッフは、皆さん優秀であると思っております。
 チェックイン時にフロントで対応してくださった方の迎え入れる笑顔がとても自然で素敵だったり、他の部門のスタッフの対応も良かったりとすると、また宿泊したいと思ったりするものだと思います(^_^)

平成22年 2月 11日現在

○このホームページに関して、ご意見・ご感想または何か情報がありましたらお便りをお願いします。