「白桃」という桃が岡山の名産であることは多くの方が知っていると思いますが、名前を知っていても未だ見たことがない人もおられると思います。それもそのはず関東方面では赤っぽい色をした桃が主流のようだからです。「白桃」というのはベージュ色に近い色をしていて、まるで赤ちゃんのお尻のように初々しく見えるんですよ\(^o^)/
関東方面の桃も白桃も、どちらの桃もそれ自体大変デリケートな果実なので、取り扱いには十分注意しなくてはいけません。落としたりするのはもってのほかですが、興味本位で指で少し押さえてみたりするのも厳禁です。すぐには現れませんが、時間が経つと変色して黒くなるのです。これをこちらでは「あんこ」と呼んでいて少しぐらいなら食べられないほどではありませんが「白桃」本来の味ではありませんし、ひどくなるとそこから腐ってきます。手元にある桃なら、変色したらすぐに(冷蔵庫に入れて冷やして)食べれば何も問題はありません。
さてそろそろ本題に入りたいと思いますが、 ここでは、消費者が一週間以内に食べることを前提に生産者が桃を出荷していることとして考えます。例えば、この桃を早目に購入することができれば、部屋の温度によって桃を分けて置き、個々の桃の熟す速さを少しずつ調節することにより食べ頃を変えることができるのです。そうすれば一度に多くの桃を購入したとしても、傷んでしまいそうだと心配することもなく、いつも食べ頃の桃を食べることができるのです。冷蔵庫の中では桃は熟さないようなので、そこのところも考慮に入れて美味しく召し上がってください。
問題は白桃の食べ頃なのですが、我が家では白桃を食べるときに包丁を使ったりはしません。(剥いてしまった後、カッティングのためにナイフは使います) もしも包丁を用いる時は、白桃の食べ頃を誤った時であります。しかしながら、誤ったと言ってもさほどたいそうに考えることではありません。良質の白桃はやっぱり美味しいものです。ですが、比べて食べてみると包丁を使用しなければ剥けないような桃は少し若いような味がします。自分自身納得がいかないのです。誰しも何かにこだわりというものがあるように、小生にも白桃にはある種のこだわりを持っているのです。
ほどよく熟した白桃を、食べる時間に合わせて冷蔵庫で冷やし、冷蔵庫から取り出した桃を指で薄皮をはぐように剥いで行く。桃の果汁がベトベトしないで、程良く無理なく広範囲に剥ければ最高の食べ頃であります。冷えていて口あたりもいいし、果汁も充分過ぎるほどありとてもジューシー、この原稿を書いている間も思いだしてしまい生唾が出てくるほどです。でも、あれほどジューシーで甘かったにもかかわらず、食べた後意外とさっぱりしていて後味が良いのです\(^o^)/
しかしながら、あまりにもデリケートな食べ物だけに、買ってきたらすぐに冷蔵庫に入れて保存しなければいけないものと思い込む人が多いようですし、食べ頃などを気にしておられないようにも思えます。ですから、あまり熟さないうちに冷蔵庫に入れてしまい、当たり前のように包丁で皮をむいで食べるケースが多いようです。ほどよく熟していないと指で広範囲には剥けないのです。ほどよく熟すまで室内に置いておく方がいいのですが、熟したかどうかの見極めが大変難しいようです。小生は桃の顔色と香りを窺いながら、手にとって優しく触ったり(お尻の辺りをほんの、ほんの、ほんの少しだけ軽く押してみて凹むようなら食べごろ)して見極めるようにしています。
しかしながら、くれぐれもお店に並んでいる桃を指で押したりしないように、購入してから試してみてください。店頭に並んでいる桃(果物)はだいたいが若い(少し硬い)のですが、指で押したりするとそのヶ所が傷んで時間が経つと黒くなりますのでくれぐれもイタズラしないようにしてください。
食べ頃を見極めるのは本当に難しいものですが、天候に左右されながらも大事に手間暇かけられた白桃を、自分なりの最高の接し方をしてやると言葉では言い表せないほどの味と気分を返してくれるんですよ\(^o^)/
とりとめも無く話してきましたが、白桃の美味しい食べ方の一つとしてご参考になれば幸いであります。
また、透き通ったガラスの皿に細かく砕いた氷を敷き詰めて、その上に食べやすく切った白桃を載せて出すのも夏らしく一興かと存じます。
岡山に来たら「白桃」を食べにゃ〜おえんで〜。そりゃ〜、ぼっけぇ〜うめえんじゃけ! 土産にも買うて帰らにゃおえんで。皆喜ぶんじゃけ〜。
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