京都は神社や寺の他にも太秦などの観光名所もありますが、たまには目的を作らず普段通らない路地を散策してみたいと思いました。何回も京都を訪問していると、雑誌に掲載されている観光名所だけでなく、車いすを走らせて自分達だけの思い出をつくりたいと思ったりするのです。勿論、テレビ放送のなかに出てくる場所に行ってみたいと、パートナーの心を揺り動かしたということもあります。
まず、京都駅から地下鉄「東山駅」の近くにある古川商店街辺りまで大まかな方向性を決めました。下京区と東山区を散策するということになります。帰りは、地下鉄「東山駅」から「京都駅」まで帰って来ました。
京都駅に隣接する京都劇場側から「東洞院通」を進み「正面通」に入って、左下写真Aのように「渉成園(しょうせいえん)」の入口に出ました。開園時間の受付が午後3時半まででしたので、今回は時間切れでありました。次回の楽しみにとっておこう(^_^)
「間之町通」を北上し、中央下写真Bの「文子天満宮(あやこてんまぐう)」(菅原道真の乳母の多治比文子が道真を祀ったのが起こりらしい)や中央下写真Cの「下京税務署」の前を過ぎ五条通へ出る。「下京税務署」では、車いすマークの駐車場や玄関口にスロープがありました。
右下写真Dのような現在位置を知らせる看板を「五条通」で見かけました。日本語・英語・ハングル文字・漢字(中国語)の4ヶ国語で表示されています。このような現在位置を知らせる看板を京都市内の至る所で見かけましたので、この町がいかに国際的かが感じられます。
A、渉成園 | B、文子天満宮 | C、下京税務署 | D、表示プレート |
E、外観 | F、弁慶 | G、牛若丸 | H、石碑 |
五条通で河原町通を横断し、五条大橋を渡る手前に上写真E・F・Gのように弁慶と牛若丸の石造がありました。五条大橋は弁慶と牛若丸が出会った場所とされていますね。右上写真Hは石碑ですが、この場所はちょっとした公園のようでした。五条大橋を渡っていないので、ここはまだ下京区となります。
I、外観 | J、多目的トイレ | K、看板 | L、木屋町通 |
五条通から木屋町通に入り北上しますと、左上写真Iのように「五条大橋西詰公衆トイレ」の建物があり、中央上写真Jのように多目的トイレもありました。木屋町通は水路沿いにあり、右上写真Lのように気持ちがいい緑を眺めながら松原通に入り鴨川に架かっている松原橋を渡りました。
松原橋の中央(鴨川の川幅の真ん中ぐらい)までが下京区になるようです。
M、宮川町通(5丁目)犬矢来 | N、宮川町通(4丁目) | O、石碑 | P、いづみ屋(本店) |
松原橋を渡りましたので、ここからは東山区になります。
松原通から、宮川町通に入ります。左上写真Mは、宮川筋5丁目辺りの宮川町通です。左上写真Mや右上写真Pで分かりますように、家の壁から裾にかけて、細い割竹を円弧状に曲げて並べたものを「犬矢来(いぬやらい)」又は「駒寄せ(こまよせ)」と呼ぶらしい。建物の外壁を、犬の放尿や泥はねなどの汚れから守る役目があるらしい。宮川町などの花街周辺だけでなく、構えがいい建物の壁によくみられました。京の趣や情緒が感じられますね\(^o^)/
この通りに中央上写真Oのように「宮川町歴史的景観保全景修地区」という石碑がありました。中央上写真Nは、宮川筋4丁目辺りの宮川町通で、舞妓さんに変身できる店やお茶屋さんがあります。石畳で風情があっていいですね(^_^)
右上写真Pは、宮川町通(宮川筋2丁目)より一つ筋違いの新道通にあります山椒ちりめん「いづみ屋」(本店)さんであります。ここにも犬矢来がありました。この通りは住宅ばかりのように思えるのですが、そのようななかに山椒ちりめん「いづみ屋」(本店)さんがありました。
何の店か入ってみますと山椒ちりめん専門のお店なんですね。歩き疲れたパートナーは、店内に設置されたベンチに腰をおろしてしまいました。京都駅から歩き通しだったので無理もありません。お茶を出してくれて試食をしながら一息つきました(^_^)
ちょうど土産にもいいので購入したのですが、帰ってネットで検索してみましたら、けっこう有名なお店だったんですね\(^o^)/
あまり下調べをしないで路地を散策していると、思いもかけなかった宝物に出会ったような気がするからほんとに面白いものです\(^o^)/
Q、あじき路地入口 |
上写真Qは、あじき路地の入口であります。写真の左隣は「大黒湯」という銭湯で、右隣は「田畑木彫工」であります。あじき路地の住居は入口をくぐってその奥になります。なかに入って行くと通路の両側に古い民家があるといった感じです。土・日曜日の営業とあって、訪れた日は平日だったのでとても静かな佇まいでありました。あじき路地マップを見るとお店の内容が分かり易いと思います。
上写真Pの「いづみ屋」(本店)さんからあじき路地へ行くには、「いづみ屋」さんの前の新道通を南へ下り三叉路をやや広めの大和大路通に出て、さらに南に下り広めの道に出ましたら周りを見渡して大黒湯の煙突を目指して行ってください。松原橋からですと大分まわり道をしたらしいですね(^_^)
R、人力車 | S、恵比寿神社 |
左上写真Rは、大和大路通を走っていた人力車であります。右上写真Sは大和大路通沿いにあります「恵比寿神社」でありますが、神社の前でお客が車夫から説明を受けていましたね。
人力車に乗って、神社や寺の説明をしてもらいながら京都を案内してもらうのもいいですね(^_^)
T、なすありのお地蔵さま | U、なすありの径(みち) |
この場所は、花見小路通にある「祗をん新門荘」(旧 ホテル新門荘)辺りから、白川沿いに進み東大路通方面に行くまでの途中にあります。
左上写真Tは「なすありのお地蔵さま」と呼ばれており、右上写真Uの「なすありの径(みち)」沿いにありました。「なすあり」とは、地元の京都市立有済小学校の有済に因んだ言葉だそうです。
校歌に「たえてしのべばなすあり」とうたわれ、「人間どんなつらいことに対してもたえしのび努力すれば必ずむくわれ成功する」と言う事らしい。普段は見過ごしてしまいそうなお地蔵さまでありますが、ちょっと立ち止まって立札の説明書きを呼んでみるものです。合掌。
V | W | X、三条通側入口 |
左上写真Vは、「行者橋」であります。白川側からの古川商店街入口の近くにあり、比叡山で修行を終えた僧侶が京都に帰って来る時に最初に渡ると言われている幅約70pの石橋であります。車いすでは通り抜けることはできないと思います。
中央上写真Wは、白川側からの古川商店街入口であります。右上写真Xは三条通側からの古川商店街入口で、地下鉄東西線「東山駅」のエレベーターがすぐそばにありますから、車いす利用者も古川商店街を利用し易いと思います。商店街では、その日のおすすめ品とか料理の仕方も教えてくれるらしい。東の錦と言われている古川商店街にもぜひ行ってみてください。
さて、古川商店街は女優の名取裕子さんが「京都でロケがある際に、ここに(買い物に)よく来るんですよ」と某テレビの番組で紹介されていたらしい。特に、古川町「万両」のビーフコロッケが人気であるということでしたので、私もビーフコロッケとクリームコロッケを買って食しました。なるほど美味しい\(^o^)/
実は隣接している食堂で食べたかったのですが、昼時(写真撮影時は夕方、この日は昼食時と二度目の古川商店街の訪問でした)は満席で入れなかった。残念。
女将さんが柔らかい口調で優しく対応してくれる素敵な女性であることが分かり、次回また立ち寄りたいと思ったしだいです(^_^)
◎むらを東三堂 ネットで検索してみますと、「エッチ千代古礼都」(エッチチョコ)などが有名 のようですが、店先に並んでいました色合いの良い「野菜飴」も京都の土産 にいいと思いました\(^o^)/ |
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Y、野菜飴 |
◎「むらを東三堂」での会話
店先に並んでいました上写真Yの「野菜飴」を見ていると
ご主人:「野菜飴がいい。」と商品を並べながらボソッと独り言のように。
sennin :興味津々で「どうやって作っているんでしょうかね。」と聞いてみる。
ご主人:「企業秘密です。」
sennin :口数の少なそうなご高齢の方から「企業秘密」という言葉が飛び出してくるとは思わなかった。その返答に「なるほど」と思ってしまった(^_^)
※食してみて各野菜の味がするかどうかは微妙ですが、野菜の色がカラフルでかたちがとてもかわいいので、やっぱり土産にはいいと思います(^_^)
店内にて
奥 様:「先日もテレビで紹介されたんですよ。」
sennin :「では、美男美女で映られたんですね」(^_^)
奥 様:「いややわぁ〜、ほんまのことを」(^_^)
旅に出て、地元の人との会話を楽しめるというのは何よりの思い出となります。そして、また訪れたいと思うものです。ご主人はひょうひょうとしていて世俗を超越しているようなところがあり、奥様は相手の言葉の受け入れ方がとてもうまい素直な方であると感じたものです。どちらも人生において見習いたい一面であります。
最後に、自分がどの通りを散策したかを後から確認できるように、神社や寺や宿泊施設など目印となる建物をデジカメで撮影しておくと思い出しやすい。そして、下記のマップで確認すると、より鮮明になってくるから楽しくなってくるのです\(^o^)/
京都の路地散策は楽しいですよ\(^o^)/
平成21年 5月 下旬 現在