この「夜のアポロ」についてお話をする前に、少し神様について述べておきたいと思います。
神様についてお話をするというと、とてもデリケートな世界ですので、誤解をされても困るわけですが、この「夜のアポロ」についてお話する時に、私の神様についての考えを話しておかなければならないと思うのです。
まず最初に話しておかなければならないことは、私はどちらの宗教団体及び神様も否定する者ではありませんし、特にこの宗教団体及び神様でないといけないという者でもありません。
思うに、この全宇宙の創造主がおられると考えるわけですが、我々人間の寿命を百年としますとその百年という時間の長さは、宇宙を一瞬のうちに把握できるであろう創造主にとってみましたらどれくらいなのか、次元が違うことを考えても答えはでてきません。
創造主は全宇宙そして地球のすべてのものをおつくりになったと考えるわけですが、それ故に地球だけでなく他にも多くの惑星を見守らなくてはならないと思うわけです。そこで人間には神様という存在が生まれてくるわけです。特に地球上の生物のなかでも、脳の進化した人間には神様という存在は大変重要なようです。
神様が人類の生息とともに、あるいはそれ以前から認識されていたのかどうかは分からないですが、この地球上にはさまざまなかたちで神様がおられます。日本においても、八百万の神々として例えば「水の神」「海の神」「山の神」「農業の神」「食べ物の神」「学問の神」など沢山の神々がおられるようです。
ギリシャ神話にもオリムポス12 神というような記述が出てきます。そのなかの一神の「アポロ」は、太陽・芸術の神とされています。医術、音楽の神であり、詩、数学、予言の守り神でもあるという記述もありました。
おおよそ世界中どこの国を訪れても人がいれば、そこには神様がおられるのではないかと想像しております。
それでは、地域や人種その他が違うところで人間が崇拝している神々に障壁はあるのだろうか。
「あなたは外国人だから礼拝しても無駄ですよ」と言う人間はいるかもしれませんが、神様が人に対してそのような接し方をするだろうか。障壁を作っているのは人間であって、神々は創造主の使者であり神々のあいだには障壁がなく、人間が行動するすべてのことを見通しているのではないかと思うのです。
そういったことを前提として、この「夜のアポロ」を鑑賞したいと思います。
さて、精神的なバリアフリーの第二弾として「夜のアポロ」について、私なりの感想を述べたいと思いますが、富岡氏は「絵画を鑑賞して、どうぞご自分の感じたままに受け取ってください」と仰います。ですから、そのお言葉に甘えまして書かせていただいております。
この「夜のアポロ」は、青と黄色の二色の濃淡だけで表現されており、富岡氏の作品のなかでも色の数が少ない珍しいた作品であります。
シンプルでありますが、奥の深い作品でもあると、絵画のなかに吸い込まれるように魅入ってしまいました。この作品は、下記の履歴にあります2004年アテネで 「シルバー賞」を受賞した時のことを思い出しながら描いたと聞きました。
この世の中には、自分が懸命にいくら努力してもどうにもならないことがあります。
しかしながら、自分が努力すれば何らかの結果が得られることもあります。多くの場合その結果というものは、自分の采配ではなく他人に委ねられることが多いと思います。そのような時、自分の努力を認めて欲しいと神様にお願いしたりするものだと思います。
たとえ、いつも礼拝する神様でなくても、他の神様であってもすがりたい時が誰にでもあると想像しております。
富岡氏はアテネで 「シルバー賞」を受賞をする前夜まで、太陽・芸術の神とされている神アポロに願いを込めて、受賞後においても神アポロに感謝の意を、この「夜のアポロ」で表現したかったのではないかと受け止めております。
神様について、小生と富岡静男氏が同じ価値観であるかどうかは分かりませんが、アテネの地で神アポロに何らかの願いを込めたのではないかと勝手に想像しております。
この「夜のアポロ」は郵便はがきをひとまわり大きくしたぐらいの小さいサイズであります。
「富岡静男」氏が「風のささやき」展というテーマで、新作約20点を下記の「Tea
Gallery MONET」で8月1日(水)から30日(木)まで(8/13〜16は盆休み)、展示していたなかの一点であります。
一般家庭の部屋に置いて身近で鑑賞してもらいたいと、小さいサイズの個展をこころみたとのこと。この「夜のアポロ」は、照明を少し落とした寝室に飾ると何とも神秘的に感じられるのではなかろうかと想像しております。
昼間は努力の時間、そして夜眠りについている時間に幸運を呼び寄せてくれることを「夜のアポロ」に願いをこめてはいかがでしょうか。
今までの多くの絵画は、人物や風景のなかに生命力や優雅さや優しさ他が描かれていたように思います。
このページで紹介する富岡静男氏の絵は目に見える物理的なもののなかにではなく、心に映し出されたそのもの「精神」を描くというかたちの絵で、これまでの絵画にはない新しい分野の絵であると感じております。
絵というものはこういうものでなくてはならないという既成概念のなかだけにとどまるのではなく、絵のなかにもいろんな世界があっていいと思っております。絵画の世界もバリアフリーでありたいと思っております。
※「夜のアポロ」の写真は、富岡氏の承諾を得て掲載しております。
Tea Gallery MONET(ティー ギャラリー モネ) 営業時間:13時を過ぎて〜20時頃まで。駐車場 約5台分あり。
香川県高松市木太町7区3375−19 Tel : 087−812−2678
「モネ」は紅茶喫茶であります。玄関に約25pの段差が一段ありますが、車いす使用でも一段ならば1人の介助者で上がることができるようです。(車いす操作を参考にしてください) 店内はフラットです。
平成19年 8月上旬 現在
香川県高松市出身の画家。香川県美術家協会会員。
サロン・ド・ロートレック正会員、仏日芸術親善大使、ルーブル・ロイヤルアカデミー認定作家(フランス)、ヌーベル・ルネッサンス芸術評議会認定作家(フランス)、ヴェネチア国際芸術協会認定作家(イタリア)
「こころ」を描くというのは大変難しいことですし、ややもすると理解しがたい世界のように思われがちですが、富岡氏の作品は国内だけでなく海外でも高い評価を得ているようです。心で感じるというのは世界共通のことのようです。
ここでは海外についてのみの受賞や出展を紹介します。
2001年
ネオジャポニズムフェスティバル展「日仏文化交流芸術賞」受賞 (仏・ツウルーズ市)
「ロートレック芸術大賞」受賞 (仏・アルビ市) (サロン・ド・ロートレック正会員に認定される)
EXPO ARTEC21展「絶対的創造賞」受賞 (仏・パリ市・オランジュリー美術館)
バトリヨ邸芸術大展「アントニオ・ガウディ芸術大賞」受賞 (スペイン・バルセロナ市)
「アントニオ・ガウディ芸術大賞」・「ACEA バルセロナ国際サロン賞」受賞 (スペイン・バルセロナ市)
2002年
Kunstathetik2002展 「オーストリア・日本文化芸術史偉業賞」受賞 (オーストリア・ウィーン市)
La meraviglia展 「メラヴィリア国際金賞」 (イタリア・ヴェネツィア市)
2003年
フランス・パリ・美の革命展 IN ルーブル 「カルゼル・ルーブルグランプリ」・「トリコロール芸術平和賞」ダブル受賞 (仏・パリ市)
「国際アートフェア・ゲント・ベルギー2003」出展 (ベルギー・ゲント市)
2004年
アートオリンピックinアテネ 「銀メダル」・「アクシード ジ アポロ賞」受賞」 (ギリシャ・アテネ市)
2004カンヌ国際芸術祭 「黄金の精神賞」・「コートダジュール国際芸術賞」受賞 (仏・カンヌ市)
2005年
「大世界イデア美術賞」受賞」 (イタリア・ヴェネチア)
「ハプスブルグ芸術美学賞」受賞 (オーストリア・ウィーン)
2006年
「美の軌跡展芸術賞」受賞」 (エジプト・ムハムード カリール美術館)
「北京国際芸術博覧会銀奨」受賞」 (北京・中国国際貿易センター)
「ヴァチカン市国・クリスマスアートフェア」出展」 (ヴァチカン市・国立ガレリア デ アルテ)
「ニューヨーク芸術祭」出展」 (ニューヨーク市メトロポリタン パビリオン)
2008年
日仏修好150周年「ブロワ日仏芸術祭」出展」 (フランス・ロワール市)
2009年
「メラヴィリア伊日美の饗宴」出展予定」 (10月・イタリア・ファルセッティ宮殿)
※下記のSANUKI・TV(さぬき・TV)にて、インタビューの様子を動画で観ることができます。
富岡静男展(場所:高松市朝日町 ギャラリー MON)
(2009/6/10):インターネットテレビ SANUKI・TV(さぬき・TV)にて
「可能性への挑戦 01」:絵画への思いと独創性について。フランスの美術月刊誌「UNINERS
DES ARTS 3月号(2009)」に掲載されました。
「可能性への挑戦 02」:作品の紹介と海外での評価について
※「富岡静男・小品展」が下記の「ティー ギャラリー モネ」で現在開催中(2009年6/2〜6/30)であります。
平成21年 6月 中旬現在
2016年
「古代都市ブリンディジ創世芸術祭大賞」 (イタリア)
2016年3月18日〜19日にイタリア共和国の古代都市ブリンディジで開催された「古代都市ブリンディジ創世芸術祭〜街道の女王に導かれし日伊の使者たち〜」において、富岡静男氏が「古代都市ブリンディジ創世芸術祭大賞」を受賞されたとのこと。誠におめでとうございます。
日本人が海外で認められるというのは本当に嬉しいことであります。それも日伊国交樹立150周年記念で、世界に誇る芸術家を輩出している芸術の国イタリアで、日本人画家が認められることは本当に嬉しいことです。
日伊国交樹立150周年記念「古代ブリンディジ創世芸術祭」http://www.myy-com.net/ex27/index.html
平成28年12月 下旬現在
2018年
「イタリア芸術最高金賞」 (ジャパンアートフェスティバル イン トリノ 2018)
2020年
「モナコ・日本芸術の架け橋賞」 (第14回 モナコ・日本芸術祭 2020)
「ミラノ国際芸術賞」 (第1回 ミラノ・ジャパンアートコレクション)
令和 3年 7月 下旬現在