ルーブル美術館
MUSEE DE LOUVRE
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A外観 |
Bピラミッド |
C正面入口 |
Dカルーゼル凱旋門 |
この世界的に有名なルーブル美術館についての紹介は、本や雑誌・インターネットで詳しく知ることができましょうから、ここでは主に車椅子利用者のアクセスの仕方について話して行こうと思います。グループ・団体でここに訪問する場合は二・三ヶ月前から予約が必要となりますが、個人の場合は関係ないようです。
このルーブル美術館の敷地は広く、入口も数ヶ所あります。一部緩やかなスロープになっているところもありますが、敷地内はほぼフラットでありますから安心してください。敷地内に入りましたら上写真Bのピラミッドがすぐ見つかると思います。上写真Cが正面入口で、車椅子利用者の入口はここ一ヶ所だと思います。右側に人が並んでいるのが分かると思いますが、入る前にここで荷物検査を受けるために並んでいるのです。何も知らないsenninも並び掛けたのですが、上写真Cの左側に立っている職員の人と話をしている車椅子利用者連れの家族が通されるのを見て、どのように言われるか分からないが我々も話し掛けることにしました。
まずは「ボンジュール」と言うのです。そうすると他に何も言わなくてもなかに入れてくれるのです。挨拶することによって、入りたいかどうかの意思表示を判断しているようなので、「ボンジュール」の挨拶はしたほうがいいと思います。ピラミッドのなかに入ると健常者は階段で降りて行くのですが、車椅子利用者は職員の誘導にて下写真Eのリフトにて下に降りるようになります。
リフトで下に降りた階に、インフォメーションとチケット売り場があります。数ヶ所チケット売り場がありますが、その一ヶ所にsenninも並びました。もうすぐ自分の番が来るという寸前に、男性職員が来て「パスポートを見せてくれ」と言うのです。パスポートをコピーしたものを見せましたが、それではダメだと言うのです。パスポートを首に掛けてシャツの下にあるのですが、なかなか出て来ません。職員は持っていないのか? とか何とか仏語で言っているかもしれませんが分かるはずもなく、やっと出して見せると「ついて来い」と歩き出すのです。せっかくもう少しでチケットが買えたのにと思いながらも付いて行くと、インフォメーションで日本語が話せる女性職員にその男性職員が説明してくれるように話したのであろう、その女性職員が発した言葉は「ただ」の一言だけでした。なな、なんとルーブル美術館は車椅子利用者とその介助者は無料のようなのです。なんだか拍子抜けしてしまいましたが、チケットを購入した後でなくて良かったと内心思ったものです。
その男性職員は続けて、館内の案内をパンフレットを使ってしてくれました。このパンフレットはインフォメーションで自由に取れるようになっています。勿論日本語の案内もあるのですが、英語の案内には下写真Fの車椅子が利用できるエレベーターの位置も記されているので、日本語と英語の両方のパンフレッドをもらうと良いでしょう。
さて、館内を観てまわるとしましょうか。ドノン翼(モナリザ)の入口にも職員はいますが、「ボンジュール」と声を掛けて入って行くのです。一回目は難無くエレベーターを利用して「モナリザ」があるフロアまで行き、その階にあるカフェで一休みをして帰りました。しかしながら、2回目は「ミロのヴィーナス」までなかなかたどり着けずに、「ミロのヴィーナス」の前まで行くのに大袈裟ではなく1時間以上かかったと思います。階段を歩いて行ける健常者にはとても信じられないことかもしれませんね。もしも、車椅子で「ミロのヴィーナス」を観たいと思っているのでしたら、エレベーターがなかなか来ないとか故障などの状況に対応できるように十分時間に余裕を持った計画を立てたほうが良いと思います。ほんとに館内が広く観賞のしがいのある展示物がいっぱいある美術館でした。
上写真のDのカルーゼル凱旋門は、ナポレオンが遠征時の勝利を祝って建てられたものですが、パリにはこういう凱旋門が計4つあると言われています。最も有名なのはシャンゼリゼ通りにある凱旋門ですが、カルーゼル凱旋門の他にもタクシーから2つ並んでいる凱旋門を観ました。勝利するごとに建てられたものらしいのです。
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Eリフト |
Fエレベーター |
※エピソード
1)モナリザ
ルーブル美術館のモナリザの絵の前ではさすがに人気があって、大勢の人だかりで我々も後ろの方で待っておりました。そうしましたら、ある男性の方が我々の前にいる人達に声を掛け、我々を気づかせそして道を開けるように言ってくれたので、我々はモナリザをすぐ目の前で観ることができたのです。あまり場所を占領していてもとほんの数秒でその場を後にするのですが、声を掛けてくれた男性はまだ後ろに並んでおりました。彼にお礼を言い握手をしてその場を立ち去るのですが、senninにとってモナリザの絵を間直に観れたことに感激したことは言うまでもないのですが、温かい気遣いに触れたことに対してより感激を増したのであります。それにしても、最初に声をかけてくれた男性の勇気といい、それに応じてくれた外国の皆さんといい、車椅子利用者に対するマナーが素晴らしいと感じました。
2)ミロのヴィーナス
ルーブル美術館は広く階段を利用できる人はいいのですが、エレベーターだけを利用して移動しようとすると迷路のようなところなのです。我々も自分達だけでミロのヴィーナスが展示している場所まで行こうとしたのですが、エレベーターの故障もあってなかなか行けず職員に案内してもらうことにしました。しかしながら、案内してくれようとする美術館の職員でさえ迷ってしまうぐらいで、本当に行きつくまでに時間がかかりました。そして、ミロのヴィーナスを観終わった後、帰ろうとするが閉館時間がせまっていてエレベーターが使えないものもありまたまた迷ってしまいました。5時半(閉館の用意をする時間)が過ぎると、他のエレベーターまで使用不可になったりして、結局職員が誰もいなくなった美術館の各扉を鍵で開け、エレベーターにも鍵を挿して動かし無事出口のところまで案内してくれたのです。いやはや貸切りのような感じで静かになった展示室もまたいいものです(^o^)。でも、本当はそんなのん気なことを言っている場合ではなく内心は穏やかではなかったのです。というのも、オーディオガイド(日本語で展示物を解説してくれるプレイヤー)を借りた時にパスポートを渡していたので大変気掛かりだったのです。手元に帰って来て、ホッと胸をなでおろしました(^o^)
ルーブル美術館の身障者用トイレ
下写真Gの紳士用トイレは、インフォメーションと同じフロアにあります。入口を入ると3つの個室がありそのなかの一つが下写真Hで車椅子マークが付いていて内開き戸になっています。なかは車椅子が入れるスペースはありますが、下写真Iのように手すりはありませんでした。利用可能かどうかは個々人で判断してください。
下写真Jの洗面台の右側の壁に設置されている器械で手を乾燥させることができます。
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Gトイレ入口 |
Hトイレ内 |
I身障者用室? |
J洗面台 |
平成14年7月中旬 現在
※散策その一(赤線)・散策その二(黄緑線)・散策その三(青線)
オペラ座〜マドレーヌ教会〜サン・トーギュスタン教会〜凱旋門〜シャンゼリゼ大通り〜コンコルド広場〜パリ市庁舎
シャン・ド・マルス公園〜ドゥピー橋〜自由の炎〜プティ・パレとシャンゼリゼ通り〜アルマ広場とエリゼ宮前の通り
パッシ通り〜イエナ橋近辺〜シャン・ド・マルス公園(平和の壁)〜アンヴァリッド〜サン・ジェルマン・ロクセロア教会