ヴェルサイユ
VERSAILLES
フランスと言えば「ヴェルサイユ」という言葉がすぐに浮かんでくるぐらいここ「ヴェルサイユ宮殿」は有名ではないでしょうか。senninもヴェルサイユという言葉は「ヴェルサイユのばら」とか他でもよく聞くのですが、実際には自分とはかけ離れた世界のような気がしておりまして、さほどの興味はなかったったような気がします。しかしながら、今回の旅で「ヴェルサイユ宮殿」がパリ郊外にあり比較的近いと知って、それならば行ってみなければとやって来ました。
「Paris Trip」のツアーを利用すると、左下写真Eの坂道の下のところに車を駐車するようになっています。この坂道の上の方に入口が見えますが、ここは宮殿の玄関前の広場のサイドの入口になっています。この坂道も車椅子利用者にとっては難儀を強いられるわけですが、それは急な坂道の上に右下写真のような石畳になっており、車椅子の前輪(小さいタイヤでキャスターと言います)がちょうど引っかかるのです。この石畳はこの坂道と左上写真Aで分かりますように玄関前の広場に敷き詰められていました。キャスターを上げて後輪だけで走行するか、進行方向とは逆向きになって後輪を前にして引っ張るように進むのが良かろうと思いますが、どちらたにしても介助者の車椅子操作に対しての高度な技術を必要するとともに介助者の負担が大きいことは言うまでもありません。(車椅子操作の仕方を参照)
車椅子利用者に対しては特別な入口があるのです。と言いますのも、左上写真Aの建物の中央辺りにマジックミラーになっているドアがあるのです。添乗員がノックするとドアが開き、中に入るとインフォメーション・デスクがありました。ここで入場の受付をしてエレベーターで上の階に上がり展示室に入室するようになっています。添乗員とは時間を決めて車で待ち合わせることにしここで別れるのです。
さてさて、別れる前にここでトイレに行っておきたいと言うと、添乗員が入って来たドアから外に出てトイレに案内してくれました。トイレは行列をなしていましたが、添乗員が「車椅子なので先に行かせてあげてください」と言ってくれてsenninは先に入ることができました。トイレから出てくると添乗員が待っていてくれて、入口に再度連れて行ってくれるのです。デジカメでトイレの写真など撮る余裕などありませんでした。トイレ内はsenninの車椅子が入ってその向きのままの状態で狭く、手すりもなかったような気がします。
エレベーターで上の展示室に入ると、後は皆さんと同じように観て回れば良いのです。展示室に監視のために座っている係りの人も、わざわざsennin達のために仕切っているロープの内側に案内してくれて、「ここの方が作品の眺めが良いだろう」とにこやかに言っている、ほんとに豪華な輝きと溜息が出る眺めにそのように係員が言っているのだろうなと推測するのです。係りの人に「メルシー」と言って次の間に進むのです。約3百年前に王様が暮らしていた宮殿に、その宮殿に日本から来た車椅子利用者のsenninが居るのです。王様と同じ時代に生まれたとして、日本からフランスへなんて行けなかっただろうし、もしもフランスに来れたとしても、この宮殿には招待されなかったであろうと想像すると、この素晴らしい時の流れと自分の幸運さをかみ締めるのであります。中央上写真Bは、宮殿の窓から庭園を写したものです。何せ敷地が広過ぎてここからはその一部分しか見えておりません。スケールが違うんですよね。
宮殿を出て庭園側に出ると、そこは中央上写真Cのように石畳ではなく小さな砂利状になっていました。今度はキャスターが小さな砂利の中にめり込んでしまい前に進まなくなるのです。キャスターを上げて進むのです。
右上写真の馬車はどこからどこまで行ってくれるのでしょうかね。ほんの数時間では観て回ったと言うよりは、ヴェルサイユ宮殿の雰囲気に触れたに過ぎないという程度でしょうか。庭園を散歩したいsenninでした。
それでも、生きているうちにこのヴェルサイユ宮殿のなかに入って見学できたことは、喜びでありとても感激しております。王様の住環境のの一部を見学できたことは、自分とはまったく別の世界を垣間見ることであり、ほんの僅かな時間にしても旅人にはこの上ない喜びと体験でありました。
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Eサイドの入口 |
F石畳 |
グラン・トリアノン
平成14年7月中旬 現在
※散策その一(赤線)・散策その二(黄緑線)・散策その三(青線)
オペラ座〜マドレーヌ教会〜サン・トーギュスタン教会〜凱旋門〜シャンゼリゼ大通り〜コンコルド広場〜パリ市庁舎
シャン・ド・マルス公園〜ドゥピー橋〜自由の炎〜プティ・パレとシャンゼリゼ通り〜アルマ広場とエリゼ宮前の通り
パッシ通り〜イエナ橋近辺〜シャン・ド・マルス公園(平和の壁)〜アンヴァリッド〜サン・ジェルマン・ロクセロア教会